小惑星探査機はやぶさ2の カプセル輸送を行いました。
ナグモ産業 専務の宮原から「はやぶさ2のカプセル輸送」のご報告
2020年12月8日(火)、に「はやぶさ2のカプセル」を羽田空港よりJAXA相模原へ輸送しました。
自身もこの業界に30年以上かかわっていますが、その中でもBIGニュースになる位の感動を頂きました。
皆様にもこの感動をお届けしたく、この仕事を受注して輸送に至るまでの経過をご報告させていただきます。
まず11月半ば頃に、従来よりお付き合いさせて頂いておりますお客様からお電話を頂き、「はやぶさ2のカプセル運ぶ」と連絡を受けました。
その時はあまりピンときませんでしたが、はやぶさ2をネットで確認したところ、すごい仕事だな~と思いました。
気持ちはお祭り騒ぎになるくらい、ウキウキしてました。
ご担当者に何時頃の輸送になるか確認しましたが、その時はまだ12月半ば頃としか分からず、カプセルが地球(大気圏)に帰還して、それを探し出してから約45時間後の配送になると聞きました。
カプセルは大気圏突入後、オーストラリアのブーメラ砂漠に落ちる予定と聞き、その日からはネットを毎日確認して何時地球に帰還するのだろ~と心待ちでした。
一週間が過ぎたころ、報道で12月6日(日)の早朝に大気圏へ突入すると聞きました。
大気圏突入シーン(JAXAホームページ)
https://www.hayabusa2.jaxa.jp/topics/20201206_fireball/
徐々に輸送する日程が見えてきて、ついに12月8日(火)午前6時頃にチャーター機で日本に到着する事が分かり、車両及びドライバーを決定する時が来ました。
打ち合わせの時に報道関係がすごいような事を聞いていて、ここはカメラ映りの良いイケメンドライバー2人(亀岡くんとわたくし宮原)しかいないと確信しました。
ブーメラ砂漠での発見シーン(JAXAホームページ)
https://www.hayabusa2.jaxa.jp/topics/20201208_capsulephotos/
2月8日(火)午前5時30分に羽田空港に集合することになり、亀岡くんと出発時間を午前4時頃と決め当日を迎えましたが、前日からの緊張で一睡も出来ず、午前2時に会社へ向かい、車両点検・ゲート点検等を行い準備しました。
プライベートジェットよりカプセルを降ろす作業は、各関係者が行い、私たちはゲートを空けて待っていました。
するとついにカプセルの入った箱がゲートに乗せられいよいよここからが私達の仕事だ~と力が入り、足が震えました。
小物も含め、すべての品物を固縛していざ・・・・・相模原へ出発!!
輸送ルートは、羽田空港〜羽田ランプ〜神奈川線〜生麦ランプ〜東名方面へ〜東名(港北パーキングにて1時間に一度のカプセル内の温度チェックを実施)〜横浜町田ICより16号相模原方面へ〜JAXA相模原着と予定通りの輸送が出来ました。
カプセル JAXA相模原キャンパス到着!
https://www.hayabusa2.jaxa.jp/topics/20201209_CpslArrival/
神奈川新聞さんの記事
https://www.kanaloco.jp/news/social/article-329081.html
ただ、JAXA相模原へ入る時のあの歓声
(おかえりなさ~い♪)
(はやぶさ2号、感動をありがとう♪)等、
相模原市民(はやぶさファン)の方々並びにJAXA相模原の関係者方々の歓声に心ひかれ、思わず恥ずかしくなりましたが、(本当は手を振りたかった)カプセルの代わりに車の中から「ただいま~♪」と皆様へ伝えました(聞こえないと思いましたが)
そして、JAXA相模原構内へと進みカプセルの搬入場所へと車両を駐車させました。
ここでも報道関係者が沢山いて、恥ずかしい気持ちでしたが、「荷卸しまでが我々の仕事」だと思い、緊張はレッドゾーンでしたが、ゲート操作を完了し、カプセルは無事搬入棟の部屋に運ばれました。
今回の輸送は、「はやぶさ2号」の52億kmという長い旅からの輸送を引き継ぎ、我々はたった50数kmでしたが、その任務を受け継いで問題無く無事に届けられた事はとても誇りに思います。
みんなの夢と希望を運ばせていただき、本当にありがとうございました。